
姉さんは僕のお人形
第6章 レナとレイ。二人で一つ
「…くん、冷くん!」
「え…姉さん!?何で…」
姉さんが目の前にいた。
ベンチに腰掛けて、昔を思い出していた
僕は全然気づかなかった。
「うーん。冷くんが気になったから…
探しに来ちゃった。意外と近くにいたけどね。
でも、懐かしいな。この公園…
私と冷くんで、よく遊んだよね」
気づいたら、姉さんも僕の横に座っていた
「覚えてたんだ」
「うん。いつも鬼ごっこで鬼になったり
とかね。でも、冷くんが代わってくれる事も
あったよね…冷くんは、今も昔も優しいね。」
今も昔も優しい…?僕が?
僕は優しくなんかない。
確かに姉さんと他の女子では、多少態度が違う。
でも、それは僕の性格がいいからではない
姉さんに優しくしたのは…
姉さんが好きだから
だから、他の女子に優しくしようなんて
思わない
