
姉さんは僕のお人形
第7章 排除開始
【冷side】
「…ただいま」
相変わらず愛想のない挨拶だな、
と自分で思う。
今日は…母さんが帰ってこない
泊り込みで仕事をするらしい
父さんと離婚してから、母さんは女手一つで
僕らを育ててきた
とてもすごい事だと思う
自分の部屋に向かうために、階段を登ろうと
していると、
「冷くん、帰ってたんだね。おかえり」
姉さんがリビングから出てきて、言う
顔は笑っている。
しかし、無理している事ぐらい分かる
「姉さん、今日は姉さんの友達が僕の家に
来るよ。白石結衣、知ってるよね?」
「結衣!?結衣が来るの!?」
姉さんの顔がパッと輝く
