
刻々と…
第4章 距離
改札を抜けると
東口と西口と別れている
「じゃぁ…私こっちなので…」
「一緒に行っていい?見ての通り俺休みだし」
ニコッと笑う
ドキッ…
「え…買い物…すぐ終わりますよ」
「いーのいーの!弥生ちゃんがどんなの買うか見たいし!行こ!」
マスターが先に歩く
「ぁっ!待ってください…一緒に行くって決まったわけじゃ…」
「弥生ちゃん固いよ…買い物は道連れ世は情けだよ!」
「いつそんな諺できたんですか?!」
「はは!行こ行こー!」
「ふふっ」
少し笑ってしまった
マスターが優しく笑ってる
少し…気持ちが軽くなってる…
