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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第44章 思い出

あんな事言うつもりはなかった。

先輩がはっきりしないから違うなら違うってはっきりそう言えばいいのに隠したりするから‥

隠すって事は、疚しいことがあるから隠すんだろ?

俺に言えないから隠すんだろ?!

「新しい男のとこ行けよ‥」

「日高?違っ…」

「ほら行けって!!」

日高が俺の身体をさっき出た部屋の方向に向けて後ろから抱きしめてきた

「俺ね‥離れても先輩の幸せ願ってるよ‥」

「日高‥?」

そっと抱きしめた先輩を離して背中押した

「行けよ‥」

さようなら‥先輩。

ポン♪と背中押されて一歩足が前に出た時振り向いたら日高は俺に背中向けて歩いていた

「日高‥違っ‥待て‥!おいっ!!」

何で一人でまた完結してんだよっ!!

くそっ!

もらったカタログを投げ捨てて日高を追いかけ後ろから抱きしめた

先輩?

「俺を愛してるなら二度と離すな!」

側にいろよ‥!!

先輩が愛してるなら二度と離すな!と言ってきた

愛してるなら二度と?
新しい男作っといてその事を隠してまで俺にまだ捕まえとけって言いたいのか?

「それって‥都合‥良すぎじゃね?」

都合良すぎ?何が?
抱きしめてきた先輩の手を払いのけようとした時見えた

俺がプレゼントした指輪を嵌めていた先輩

こんな物‥

こんな‥物‥

何の意味もない!

「もうこんな物嵌める必要ないだろっ!!」

「痛っ!!やめっ」

先輩の指から指輪を引き抜き遠くに放り投げた

カラン‥カラン‥♪

虚しく鳴り響いた指輪が落ちる音

「日高‥お前‥何すんだよっ!!」

俺は指輪を外された事より

投げ捨てられた事より

こんな物と言った日高に憤りを感じた

「痛てーなっ!何すんだよっ?」

平手打ちされたほっぺたを抑えた俺

手形がくっきりついたんじゃねーってぐらいジンジン疼いて痺れて

その反面先輩の手もこの俺の悲痛な傷みと同じぐらいジンジン疼いて痺れてるのかな‥そうであって欲しいとも思った

「何すんだよは俺のセリフだ!愛してねーのかよっ!!俺の事もうどうでもいいのかよっ!!お前は‥それでいいのかよっ!!」

「お前はそれでいいのかよって事はやっぱり浮気したんだ‥もっと今までにも‥喧嘩したのに‥先輩は今までずっと我慢していた俺への鬱憤を晴らして俺へのあてつけでやったって事か?」

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