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そうだ！財布だった！

迅の家‥

ちらっと先輩を見たらいなかった

｢先輩は?｣

｢ﾄｲﾚなんじゃない?｣

ﾄｲﾚ？

｢鮫島先輩ちょっと‥｣

俺は一人で行くのは何だか気が引けて

かと言って先輩には言えず‥

鮫島先輩に着いて来てほしいとだけ伝えた

｢どこに行けばいいんだ？｣

ガチャ

ﾄｲﾚの扉が開いた

｢先輩本当にﾄｲﾚ行ってたんだ‥｣

｢行っちゃ悪りーのかよ？｣

いや…別に

ｽﾃｰｷが焼きあがっていた

｢お前突っ立ってないで運べよっ堅くなんだろバカ！｣

｢なっちゃんは堅い方が好きな癖に(笑)｣

鮫島がｽﾃｰｷののった皿を持ちながらそう言った

｢バカ！今ｽﾃｰｷの話してんだろっ｣

真っ赤な顔の先輩

｢何の話だよ？｣

何の話だよってｱﾚの話だろバカか!?

ｸｽｸｽ笑ってる鮫島が憎たらしい

｢食うぞ!!｣

先輩が切らずにｽﾃｰｷにﾌｫｰｸをぶっ刺した
かぶりついた先輩

｢熱っ!!｣

｢もう！先輩何してんだよ！｣

｢うるさい！鮫島何じろじろ見てんだよっ｣

｢え‥いや別に‥｣

肉の脂でﾃｶﾃｶ光った相川の唇は色っぽいなんてもんじゃなかった

あの唇に俺キスしたんだよな‥

｢鮫島先輩？食べないの?｣

｢え‥ああ‥‥｣

俺はｽﾃｰｷを切りながら聞いた

｢鮫島先輩何かあった？変だけど‥｣

｢え‥いや別に‥そうだ！日高君ってﾛﾝｸﾞﾀｲﾑ？｣


｢ぶほっ!ゲﾎｯｹﾞﾎｯ！｣

｢ちょっ先輩汚いだろ!?俺の皿に飛んだじゃんか！何してんだよ？｣

先輩がむせて口の中の噛んだ肉が飛んできた

｢ﾛﾝｸﾞﾀｲﾑって鮫島っが言うからゲﾎｯｹﾞﾎｯ！｣

先輩の背中さすりながら鮫島先輩に聞き返した俺

｢ﾛﾝｸﾞﾀｲﾑって？｣

相川を見たら目が点になって固まっていた

｢いや別に(笑)｣

相川の反応に吹き出しそうになった俺




｢ごちそう様でした♪｣

ニコニコ笑顔の日高君
そんな顔されたらつい食べたくなってしまう

｢あー腹いっぱい♪鮫島ごちになりました(笑)｣

ごちになりましたって相川ごちになりますだろ?(笑)

食後のｶﾌｪｵｰﾚとｺｰﾋｰを入れてくれてる日高君

｢鮫島ふぁ～あ‥‥眠くなってきた｣

｢寝たらいいんじゃねーの？自分の家だろ(笑)｣

けど日高がｶﾌｪｵｰﾚを‥

今にも目を閉じそうな相川