テキストサイズ

。+゚僕は君に恋をした。+゚

第35章 先輩‥ごめんね‥

オチッオチッオチッオチッオチ‥オチンチン?!

目の前がくらくらする~‥‥

「先輩??ちょっと!大丈夫!?小野寺さんごめん!白先輩お願いしますっ」

「えっあっああ。」

動かなくなってしまった先輩の手が緩み俺からズリ落ちていく

「先輩!おいっ」

一樹に支えられた彼

「乗れ」

えっ?小野寺さん?

「高場屋敷に戻るぞ」
「へい!」

後部座席に座っていた小野寺さんが俺と先輩の為に助手席に座って後部座席をあけてくれた

「すみません‥」

「気にするな」

チラッと振り返りそう言うと
大切そうに愛しそうに膝の上で眠る彼の頭を一樹が撫でていた

「大切なのか?」

「えっ?」

小野寺さんは先輩を見ていた

優しく優しく頭撫でてあげた俺

「はい‥世界一大切な人です。不器用で強情で‥けどそこがすごく可愛いくって。先輩は男だけど俺愛してるんです」

はっきり俺にそう言った一樹

普通は隠すものを正々堂々と誓言した一樹

「男らしいな。屋敷に着いたら側にいてやれ」

えっ小野寺さん引かないのか?
男と付き合ってるんだよ俺?

「‥‥‥」

愛しそうに頭撫でながら彼をじっと見つめ黙る一樹がいた

「どうした?」

俺はお金が貯まるまで先輩とは会わないって決めていた

会ったらどこか甘えてしまう自分がいる
精神的にも鍛える為先輩とはしばらく離れるべきだと思っていた

「いえ‥別に」

「お前も一緒に寝とけ。ろくに寝ていないだろう?」

「知ってたんですか?!」

俺はいつ帰ってくるのかと気になって浅い眠りを繰り返していた

無事帰ってくるまで気になるのが家族って物だ

やっと帰ってきたかと思うと1時間足らずで起きて庭掃除しだしたお前を知っている

「身体壊したら意味ないだろ?寝てろ。」

「す‥すみません。」

屋敷に着いて先輩をお姫様抱っこして部屋の布団に寝かせた

「何かあればすぐ下の者に言え。」

2人っきりにしてやらなくては‥

部屋を出ようとしたら

「小野寺さんも一緒に寝ません‥か?」

えっ?

「俺は美容院に」

ワンワン♪ワンワン♪

廊下を走ってきた白先輩

「しーっ♪先輩が起きちゃうだろ?小野寺さんも一緒に」

小野寺さんがいなかったら手出しそうで怖かった

桜木祭まで俺は自身で決めた事を守らなくてはならない

守らないと俺が変われない気がした

ストーリーメニュー

TOPTOPへ