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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第35章 先輩‥ごめんね‥

ゆっくり目を開けると知らない部屋の天井が見えた

えっ布団の上‥?

布団!?

何で布団!?

左向いたら知らない男が眠っていた

えっ?えっ?えっ?!
俺‥覚えてないっ
どうしよう‥

布団を捲って確かめようとすると

「大丈夫か?」

横で眠っていたはずの男に声かけられた

「だっ大丈夫かって何?!俺アンタと‥しっ‥したのか?」

「後ろ向いてみろ」

後ろ?

後ろを振り返った俺
ひっ日高‥‥!?

なっ何だ?!この白いもこもこした塊は?
日高にぴったりくっついて丸くなっていた白い塊

ぬいぐるみ?
触ってみた俺

温い?
生きてる?
ふわふわしていて気持ちいいな…

よいしょっ♪と起き上がった男

「ソイツは一樹が大切にしてる犬だ名前は白先輩…俺風呂入ってくるからゆっくりしてろ」

犬!?白先輩って?
ってかここどこだよっ!!

風呂に行くって言った男が襖に手をかけて言ってきた

「俺は沢木組を任せられている小野寺だ。俺が戻るまで何かあれば下の者を呼べ」

沢木組って?
任されてる?下の者って‥
えっ?えっ?えーっ?
何の事だよっ

「おいっ待っ」

男は部屋を出て行ってしまった

「ひだ」

横にいる日高に聞こうとしたら気持ち良さそうに眠っていた

逢いたくて逢いたくて抱きしめてほしいと願った人が俺の側にいる

触るな!って言われたけど‥

触りたい。

触れていたい。

一分一秒でもいいから触れていたい…

「ひ‥だ‥」

抱きしめようとしたら白いモコモコが日高との間にいて邪魔をする

移動しよ‥

布団を捲って日高の右側に移動しようとしたら

「ん~‥白‥先輩‥おい‥で」

日高が白いモコモコを抱き寄せた

俺がいるのに何で犬なんだよっ

犬も犬だ!
少しは遠慮しろっ

白先輩って何だよ!って‥
ちょっと待て…

先輩って普通犬につけるか?

もしかして俺の変わりか?

白いモコモコを大事そうに抱きしめて眠る日高

コイツ‥

俺はそんな日高を可愛いく思った


コイツも俺と同じように寂しかったんだ

犬を間に挟み俺は日高の背中に腕をまわして眠る事にした

手から伝わってくる日高の鼓動と温もり同時に流れてきた俺の涙

「‥ゥ‥ッ」

震える俺の手



誰かが泣いている?

震えている?

そーっと目を開けると先輩が声を押し殺して泣いていた

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