シアワセ∞経路
第8章 危険な勉強会
雪が降ってきてもおかしくないほど寒い十二月のとある日。
「お待たせー!待たせてごめんね」
「いいよ。お疲れさま」
今日も相変わらず、ソラが私の下校時間を待っていてくれて同じ道を帰る。
当たり前になっている日常だけど、姿を見るとホッとする。
何気ない話をしながら歩いていると、スカートの内ポケットに入れていたスマホのバイブ音が鳴った。
“今日、これから暇ある?良かったら、昨日話してた英語の分んないとこ教えるけど”
颯太からのメッセージだった。
話のネタに困って、英語の宿題が難しくてつらいってメッセージ送ったんだっけ……。
まさか、本気でこのネタを拾ってくれるとは思ってもいなかったけれど。
私にとっても颯太は頼りになるお兄さんになっていた。