シアワセ∞経路
第2章 面影
「……俺が悪かったよ」
「え……?……私こそ、ごめんなさい」
「でもネックレスは返せ」
謝ってやっと一段落すると思ったら、そのことだけは変わらないようだった。
もちろん、私もこのネックレスを大空先輩に渡さないという意志は変わらない。
「それは拒否します。大空先輩がこれを捨てるのなら、捨てたのを拾ったことにします」
「……だったら、学校にそんなもの持ってくるなよ。見つかったら先生に没収されて説教されるぞ」
「あ……。アクセサリー禁止なんでしたっけ…?」
「そうだよ」