シアワセ∞経路
第3章 私の居場所
大空先輩と再会した時から、一週間が経った。
ここの中学校には、大体慣れてきたところ。
学校の廊下や階段で、大空先輩とすれ違うことがあったんだけど、睨まれている気がしてたまらない。
まだネックレスのこと怒っているのかな……。
だけど今は、それはどうでもよくて。
次は、理科の授業で実験をするらしい。
実験室に移動しないといけなんだけど、どこにあるのか分からない。
新校舎と旧校舎が通路を挟んで隣り合っているから、未だに迷ってしまう。
それに、誰かと話しながら一緒に行きたいな。
なじめていないクラスメイトの女の子に、勇気を振り絞って聞いてみる。
「あの……、実験室ってどこにあるのかな」
「あっち」
その子は教科書を持っている反対の手で、実験室の方を指をさしてくれた。
「そっちの方なんだね!良かったら一緒に行こう」