シアワセ∞経路
第13章 消えない痛み
「私だって疑っちゃうことあるよ」
「……いいや、できてるよ。そうじゃねえとオレのしてることは……」
「ん……?」
「いや、なんでもない。オレたち、エッチの相性最高なんじゃねえかなって」
「……っ!なにそれ」
さっきしたことを思い出して、顔を見せるのが恥ずかしくなり毛布を頭まですっぽりと被った。
「本当なんだけどな……」
隠れた私に聞こえないようにこっそりと呟いたようだったけれど、はっきりと耳に届いて複雑な気持ちになる。
これがお互い恋愛対象で両想いだったら、きっと今すごく幸せなんだろうな……。
それから、颯太と会うと必ず恋人がするようなことをしていた。
彼女ではないから、手をつなぐのも誰もいないところで少しだけ。
同じ高校の人に絶対見られないように気を付けていた。
こうやって、颯太と一緒にいればいつかは好きになれる……?
そしたら、ソラのことを忘れることが出来るのかな……。
……分からないよ。