テキストサイズ

シアワセ∞経路

第14章 本当の気持ち






――あった!







探していたところから一歩進んだ先の川底の石の間にネックレスが落ちていた。





綺麗なオレンジ色に照らす夕日と水滴で、いつも以上に銀色に光るネックレスをそっと拾い上げて両手で優しく包んだ。






いつかきっと、この失恋が懐かしい思い出だって笑える日がくる。






それまでゆっくりと向き合っていけばいいんだ。





このネックレスも、まだ手放さなくてもいいよね。







そう思ったら、潤んできた目から涙を出さずに口角を上げることができた。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ