シアワセ∞経路
第15章 雨が上がったら
放課後になって、重かった肩の力がやっと軽くなる。
今日は颯太と一緒に帰ることになり、高校から少し離れた場所で待ち合わせをして一緒に街中を歩いた。
突然雲行きが怪しくなり、雷が鳴り、どしゃ降りの雨が降り出してくる。
雨宿りに近くにあったファーストフード店に入った。
ぐうっと鳴ったお腹を満たすにはちょうど良いタイミングで、ハンバーガーを三個も頼んだ。
「そんなに食うのかよ」
「お昼食べてないんだもん。このくらい食べても大丈夫!」
「ふーん。それより、次は何する?」
「なにって…?」
ハンバーガーをいつもより少しずつ口に運びながらニッと笑う颯太の話を聞く。
「賭けをしたの忘れたのか?初めてを全部もらうって。あとは、何をしてねえかなって」
ソラに振られてから、颯太とは普通の友達ではできないことをしてきた。
でも友達止まりで恋人にはなれないそんな関係。
大切なことを言うために、食べるのをやめて間を置いて答えた。
もう決めたんだし、今言わないと。