シアワセ∞経路
第18章 私とふたり
「……できたー!」
ノートの上にシャープペンを置いた後、机の上にご褒美がのった。
「はい、休憩にどうぞ」
「……これは紅茶紅伝!このロイヤルミルクティー好きなんだよね」
「それならよかった」
問題を解いている間、席を立っていたかと思いきやこれを買いに行っていてくれたんだ。
再び隣に座るソラを見て、口元が緩む。
私の好きなものを当てられるなんて、やっぱりエスパーだこの人……。
それに……ここまで機転が利くなんて知らなかった。
おまけにカッコよくて、優しくしてくれて、話も聞いてくれて……。
私に釣り合うのか不安になってきた……。
前にソラの彼女になった人は、幸せだったんだろうな。
そばにいても、過去の恋愛話なんて聞けなかった。
多分、これからも怖くて聞けなさそう……。
変に勘ぐってしまって、複雑な気持ちになった。