シアワセ∞経路
第19章 シアワセ
話がまとまって、落ち着いた後。
パパと二人っきりで話す時間ができた。
「高校の先生からいろいろ聞いたよ。……転校したいんだって?」
私が取り寄せたパンフレットと同じものをパパが持っていた。
それをテーブルに取り出して話す。
「……うん。我がまま言ってごめんなさい」
「いや、パパの方こそちゃんと風子のこと見ていられなかったからな」
そんなことないと、首を横に振った。
「風子なら編入試験大丈夫だよ。合格したら、せめてこっちの高校に入れるように何とかするから。今は勉強に集中しなさい」
「ありがとう」
リビングから部屋に戻ろうとする時だった。
「……風子。考え直せないか……」
小さな声で、パパが呟く。
聞こえなかったようにして、自分の部屋に向かった。
部屋に入ってひとりになった時、涙が一気に溢れて落ちた。