シアワセ∞経路
第4章 あなたのとなり
学校へ向かう道を大空先輩と二人で歩く。
隣を歩くには怖くて、後ろを着いて行っているけれど。
一つ年上というだけで、どうしてこんなにも距離があるんだろう。
小学生の頃はそんなに変わりなかったのに……。
「今日は給食ないって知ってたか?」
「はっ…、はい!」
今日は給食が出ないため、お弁当持参の日だった。
もちろん私も忘れずに持ってきている。
お弁当は、自分で作っているから冷凍食品の詰め合わせだけれど。
普段、給食が出る時は隣り合っている席の人と強制的に机を合わせて食べないといけない。
でもお弁当の日だけは、席もくっつけなくていいし、場所も決まりがなくどこで食べてもよかった。