シアワセ∞経路
第4章 あなたのとなり
あっという間に、昼休み終わりの予鈴が鳴った。
チャイムは学校の敷地外の遠くまで響いていく。
「そろそろ教室帰るか」
ソラが屋上の入り口に歩いて行く時、私の足はもう一つ聞きたいことがあって止まっていた。
「どうして優しくしてくれる気になったの?」
「……そのうち分かるんじゃない」
屋上を出てから途中までソラの後をついて行ったけど、その後この話には一切ならなかった。
だけど言われた通りに、そう遠くないうちに優しくなった理由を知ることになる。
まさか利用されていたなんて……。