シアワセ∞経路
第5章 共力者
三時間目の授業が始まる少し長めの休み時間。
朝にあったことがどうしても気になって、ソラに会いに行った。
人通りの少ない4階の廊下に移動していつも話している。
「聞きたいことあるんだけど……、ソラって佳菜美ちゃんと知り合いだったの?」
白黒はっきりしたくて直球に問う。
するとソラは少し困ったような顔をした。
「……まあ知ってる」
「そうなんだ……、学校に着いてから一緒にいたよね?」
「ああ、いたけど」
ソラは壁に寄りかかりながら、窓の外を見て話を聞いている。
ちゃんと聞いてくれているのか、流しているのか。
でも、やっぱり知り合いだったんだ。
「仲良いのに、佳菜美ちゃんに嫌がらせされてるとか話してごめんなさい」
「謝る必要ないよ」
「もしかして、佳菜美ちゃんが元カノだったりとかする……?」
こんなことを聞かない方がいいと分かっていても、動揺して聞きたくもないことを口走ってしまった。