シアワセ∞経路
第5章 共力者
「なっ……、なんで笑うんだよ。利用されていたなんて知ったら、普通は最低とか思うだろ」
「ううん。素直に話してもらえて安心した。だから……私でよかったら協力するよ?」
「…………。じゃあ、よろしく」
「うん!任せといて」
そんなことなら、始めから協力してくれって言っても全然良かったのに。
こっちに引っ越してきて、初めて誰かに必要とされることが起きて嬉しかったし。
でも女嫌いを克服したいってことは、女の子ともっと関わりたいってことだよね。
彼女が欲しいのかな……。
もしかして……好きな人がいるとか?
かと言って、どんな女の子が好きなのかなんて今更聞くのも気まずい。
どう協力したら克服への道に繋がるんだろう。
学校で過ごす残りの時間、そのことばかり考えていた。
私は、ソラのことを知らないところがたくさんある……。
幼なじみと言っても、一緒に遊んでいたくらいで。
しかもそれは、今となっては結構前の話。
まったく会わなかった期間もあるから、空白があるわけであって。
本当に知らなすぎる……。
ソラのことを詳しく知ってる人と、仲良くなれればいいんだけどなぁ……。
悩んでいた矢先、偶然にもその助けが現れる出来事がすぐにやってくることになる。