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第1章 約束
「ねぇねぇ~歩!林檎飴、美味しそうだよ!」
あちこちの出店に
目移りしている京香。
「そんなに食べれんのかよ?さっき、たこ焼きと焼きソバとわた菓子買っただろ?」
「そんなに買ってないよぅ~」
ハァ…
よく言うよ…
両手が塞がるほど
買っているのが
見えてるのは何なんだ?
子犬のような上目使いで
俺に訴えてくる。
うっ…
そんな顔して
縋られたらダメとは
言えないだろぉー!
あ゛-!
ほっぺた膨らませちゃって
可愛いすぎ
なんですけどぉ!!
俺の口角が
無意識にあがってしまう
「ったく…しょーがねぇな。買っといてやるから、あっちで座って待ってろよ。」
不貞腐れている顔から
一気にニッコリと
笑顔になる京香。
あぁそうだ…
あの時からこの笑顔に
俺は惚れたんだ。
「うん!!じゃぁ、イチゴのカキ氷もヨロシクね~!」
えっ?
俺の聞き間違えか?
今カキ氷もって…
まぁコレも
惚れた弱みか。
