
恋愛short story
第1章 約束
カキ氷をサクサクと
音を立てていた
京香の手が止まった。
「歩は…誰かと付き合わないの?…」
「えっ!?」
突然言われた言葉に
一瞬驚いた。
小声で話す京香の瞳は
うるうると濡れている
目にいっぱい涙を浮かべて
何で…
そんな顔しているんだよ
「歩が今日…告白されていたの見てたら…イヤだったの…」
えっ?イヤ?
それに突然何言って…
「だって…約束したのに…ずっと一緒に来ようって。お祭り来ようって約束したのに。彼女が出来たら一緒に来れなくなっちゃぅ…」
小さな声で俯いて
カキ氷をシャリシャリと
突っついている
