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恋愛short story

第1章 約束


京香は

覚えていてくれたんだ…

あの時の約束を




その瞬間俺の中で

何かがプツリと

音を立てて切れた。





嫌われてもいい

もう幼馴染という

繋がりが崩れてもいい

気付いたときには

京香の頬を伝う雫を

親指でそっと拭っていた

両手で小さな顔を抱えて

艶やかな唇に

そっと口付けをする。

うっすら目を開けると

ギュッと眉間に皺を寄せて

目を瞑るお前の顔が

やたら愛しくて。

余計に欲情した俺は






忘れてなんかない!

ガキの頃からの約束。

お前が好き

その想いをぶつけるように

抉じ開け舌を滑り込ませた

逃げようとする舌を

捉え絡めると

ヒャッと冷たい感覚から

甘いイチゴの味が

俺を酔わす。

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