
恋愛short story
第1章 約束
「あっゆむ~!!此処にいたの?一緒に帰ろうよ~」
ブンブンと手を振って
俺の元に走り寄って来た
幼馴染の京香。
ひざに両手をつき
ハァハァと息を切らせている
エヘヘと弓なりに
曲げた瞳が愛らしく
少し苦しそうに
息を切らせただけなのに
妙に色っぽい吐息に
俺の心は反応してしまう。
俺の胸がドキンと疼く
あー!!
俺にその笑顔と
吐息は…
反則だ!!
京香のヤツ、
スゲー可愛いんですけど
コノヤロー!!
口元が緩みそうなのを
今は堪えるしかない。
ハッ!!
俺、もしや……
京香の前でニヤけてる!?
ここは冷静に…
「おっ、お前となんて帰るかよ。」
少し強がって
断ってみるものの、
内心は言葉と裏腹なわけで。
