
恋愛short story
第2章 ※ 不安材料
そっと顔にかかった髪を
指で掻き分けて
亜希の小さな唇に
チュッと触れる
キスを落した。
今日、出来なかった
『オカエリ』の
チュ~を
『オヤスミ』の
キスに換えて…
俺のキスに
「う~ん…」と
瞼を擦り出す亜希。
こんなに近くで
亜希の寝顔を
見れるのは
俺の特権だよ。
もう少しだけ
見ていたかったけど
「ごめん、起こしちゃったね。」
「れ…ん?ん~おはょ……ふぁあ~」
奥歯まで見えそうな
大きな欠伸をする亜希。
あーあ、まるで子供だねぇ~
なんて考えて目尻が
つい緩んでしまう。
「ほら、まだ寝てていいよ…」
