
恋愛short story
第3章 ※ 消毒
「えっ?そんなに買ったかなぁ?じゃぁ、後一軒だけっ!そしたらご飯にするから〜」
「まだ…買うのか?」
「うん!ここだけでおしまいにするから〜ねっ?お願い。」
上目遣いで懇願してみたが
相変わらず怜は眉間に
シワを寄せて腕を組んだままでいる。
それでも嫌がる怜の腕を
グイッと引っ張り
店の前まで連れて来ると
急に踵を返し店に背を向けた。
「なっ!!ここは……。ちっ、千影…俺はここで待ってるから、はっ…早くしろ!」
あ〜ぁ。
切れ長で少しタレ目がちな目が
あんなに大きくなっちゃって…
驚きすぎでしょ?
おまけに顔が真っ赤になってるよ。
フフフッ
そんなに慌てなくても
いいのになぁ〜。
でも、もう少しだけ
からかってみようっと!
「ぇえ〜??一緒に入ろうよ?」
クククッ…
驚くだろうなぁ〜
「ばっ!バカッ!男が入れるかっ!俺はここにいる!」
目をギュッと瞑り
大きな手のひらで
耳まで真っ赤になった
紅い顔を覆ちゃって
あらら…
お店から目逸らしちゃった。
顔はまるで、ゆでダコだね〜
怜ってば解りやすいなぁ。
普段は無愛想な顔だから
焦っている顔が見れて
ちょっと嬉しぃいいー!
でも…やり過ぎました。
からかってゴメンね!
「分かったよ。ここで待っててね!」
私は怜に一言告げて、
可愛らしい下着が並ぶ
ランジェリーショップへと
入って行った。
