
恋愛short story
第3章 ※ 消毒
「おまたせっ!」
あれ?
怜がいない…
どこに行ったんだろう?
店から出ると、
怜の姿が見当たらない。
暫くして離れたところから
歩いてくる怜の姿が見えた。
「どこ行ってたの?」
「あぁ…。ちょっとな…。それより腹減った。」
「うん…」
怜?
何だかいつもと違う…
いつもだったら
ムスッとして
痺れを切らすのにな。
不思議がって顔を覗くと
何だ?と
すぐに普段の顔に戻る。
でも…
その横顔は
いつものふてぶてしさが薄れ
気のせいか目尻が垂れて
柔らかい感じがした。
