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恋愛short story

第4章 介抱


「ねぇ大丈夫??」






先輩は私に近寄り

背中を優しく

ポンポンと叩いてくれる。





先輩の大きなてっ…

手がっぁああー!







触れられているだけで

胸がキュンっと締め付けられる。







「だっ…大丈夫です!ぁっ、有難うございます…」








「そう?なら良かった。あんまりがっついて食べちゃダメだよ?」








先輩はニコッと私に微笑んだ。







はぁぅっ…

塁先輩の笑顔、

ズッキューンです!

ダメだぁ…

落ち着かないと…







「るっ…塁先輩、あっ、あの…バームクーヘン食べます?永本くんが買って来てくれたんです!わっ、私コーヒー買って来ますねっ!」








「ヘぇ〜永本がねぇ…」








ガタンッと勢いよく

椅子から立ち上がろうとすると

遮るかのように立ち

先輩は私を壁際へ追いやった。







「いいから。コーヒーはいらないよ?それより…」






真っ直ぐ目を逸らさず

私を見つめたまま

近づいてくる塁先輩。

じりじりと後退りをすると

ドンッ!と

壁に背中がくっつき

私は行き場をなくしてしまった。

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