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恋愛short story

第4章 介抱


「ねぇ〜あのさ、雪平と永本ってどういう関係なの?」





なっ…何をいきなり!

先輩は聞いて……。






「どっ、どういう…関係とは?永本くんとは同じゼミ仲間同士の交流みたいな…」






「なぁ〜んだ。そう。呼び捨てで呼び合ってるみたいだからてっきり、お二人さんそういう関係なのかと。」






「ちっ!違いますよ!永本くんとは何も無いです!!」





「ん〜。だったら俺とも交流出来るってことだよね?」





コウリュウ?ーーー

塁先輩と私が……





「どーしたの?もしかして嫌だった?」





グイッと近付き

私の顔を覗き込む先輩。

薄暗い中でもあまりに近い

先輩との距離に胸の鼓動が

再びドキンと高鳴る。




滅相もないことですッ!

塁先輩と親しく出来るなんて!

だけど……

うわぁあっ!顔近っ!

まともに先輩の目を

見て答えられないよ!





「いっ…イヤじゃないです…。」





塁先輩、本当に嬉しいんですよ?

だけどこんなに顔が近いと……





先輩から目を逸らして答えた。





「そぅ。良かった。じゃぁ、まずは塁先輩じゃなくて、塁ね?俺は心美って呼ぶから」






ぼんやりと見える先輩は

ニコッと笑っていた。





先輩のスマイル!

はぁぁ〜。

笑顔で心美って呼ばれると

しっ…失神寸前です!

どうにかして

この後…

会話しなきゃ。

えーっと…

そうだっ!!

永本!

永本くんはあの後

どうしたんだろう…





「あっ!そう言えば永本くんは大丈夫でしたか?」






「あぁ。永本も相当酔ってたけど、男だから一人で帰らせたよ。」





「そうですか。ちょっと心配だったんで……。」





「ふぅ〜ん。永本の事が心配?」





「べっ…別にそういうわけじゃなくて。」





「心美は自分の事を心配した方がいいんじゃないかな?」

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