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リトル・リトル・バンビーナ

第2章 僕はアナタに欲情してる。


メイクで荒れ放題、

ブツブツだらけでくすんだ肌のクラスメイトの18歳女子と、

毛穴なしのファンデーションいらずな瑞々しい肌な養護教諭24歳女子。

粉っぽいファンデーションをこれでもかと塗りたくり、

ばっさばさの人工睫毛

……つけまつげっていうんだっけ?

変な色と不自然なデカ目効果のカラコンつけて喜んでる下品なオンナより

美和子ちゃんみたいに、

あくまでメイクは顔立ちを映え立たせるプラスアルファで、

肌や髪を綺麗にしてる女の子のほうが、

絶対可愛い。

ぎゅーっとしたくなる。

まあ、そういうのって元になる素材がよくないと駄目なんだけどさ。


「羽生くん、あんまり先生困らせちゃ駄目だよ?」

なんだかんだいいつつ、

美和子ちゃんはお茶を出してくれた。

ここにくると、いつもお茶とお菓子を出してくれて、

俺の話に付き合ってくれる。

「ちゃんと補習出るし問題ナシ」

「補習でるなら、授業出たほうがいいと思うんだけどなぁ」

「授業に出たら出たで、寂しくならない?」

寂しい、なんていってくれないだろうけど。

「そりゃ、寂しいけど……けど、羽生くんが先生に褒められるなら私の寂しさなんて、ちっちゃいよ」

自分のマグカップを両手で抱え込みながら、

首をかしげて笑う美和子ちゃん。

……あぁ、そういうトコやばいんだって。


たまーに、こういうきゅんきゅんするような発言するから、

保健室通いはやめられないんだよ、センセ。

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