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僕は絵しか描けない

第9章 ダブルデート!?

「行かないと思うよ、詩子さん。アウトドアとかすごい嫌いそうだし」

「大丈夫っ! 詩子は私が説得するからっ」

問題はそんなところにはないのだが、にっこり笑って引き下がらない妹尾さん。

この笑みでお願いされると断りきれない。

僕は詩子さんが断ってくれることに賭けた。


「いいねー!! 行こう行こうっ!」

詩子さんは驚くほどあっさりと受けてしまった。

「やったっ!! 楽しみだね、黒沢君っ!!」

「えっ……う、うん……」

なんにも楽しみじゃないんだけど、流されてしまう。
これが僕の悪いところだ。

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