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僕は絵しか描けない

第9章 ダブルデート!?

女子が肉やら野菜を切ってる間に男子がやることといえばもちろん薪集めと火起こしだ。

とはいえアウトドア趣味などない僕にとって何をどうしたらいいのかわからない。

その辺りは充分に心得てるらしい武司は僕をつれて森に入り、小枝を探すように指示を出した。

しばらく小枝を集めて、剛史に渡す。

「うん。いい枝だ。これだけあれば大丈夫だろう」

「じゃ、帰ろっか」

「……詩子さん、いい人そうだな」

剛史が急に話を振ってきた。

「は?」

じゃあ妹尾さんやめて詩子さんと付き合えばと言いかけてやめる。

基本敬語の僕だが、剛史にだけはタメ語にした。
それはもちろん友情から来るものではない。

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