テキストサイズ

僕は絵しか描けない

第9章 ダブルデート!?

「どこら辺を見てそう感じたの?」

「なんかさばさばしてて嫌味がない感じがする」

「そう? 僕には嫌味だらけだけど?」

そう言うと剛史は苦笑して歩き出した。

なんだか馬鹿にされた感じがしてムカつく。

キャンプに戻ると支度はほとんど終わっており、剛史が手慣れた感じで火をおこした。

妹尾さんはおろか詩子さんまで剛史の手際のよさを褒め称え、なんだかつまらなかった。

鉄板が熱せられてからバーベキューが始まる。

唯一の救いは妹尾さんと剛史はバカップルのようにいちゃつかないことだが、妹尾さんが剛史に飲み物を注いだり武司が妹尾さんの皿に肉を乗せたりする光景だけでも充分に僕を鬱にさせた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ