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僕は絵しか描けない

第9章 ダブルデート!?

今ごろ僕のことを馬鹿にしながら盛り上がっているんだろうな……

情けないやつとか言いながら……

悲劇のヒロインを堪能しながら川に石を投げていたら妹尾さんがゆっくりと近付いてきた。

すぐに声をかければいいのに根がゴネ得感情で出来た僕は、妹尾さんから声をかけられるのを待った。

「黒沢君はなよなよした女々しい男の子なんかじゃないよ」

妹尾さんはそう言いながら僕のとなりに座った。

「そうかな? 詩子さんの言う通り、女々しい奴だよ」

「そんなことない。だって私がフラれた時、見ず知らずの剛史君の家まで突撃してくれたでしょ?」

「あれは……」

「あの時凄い驚いたもん……私なんかのために黒沢君、すごいなって……」

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