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僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

「あー寒いねー」

詩子さんと待ち合わせたのは朝の九時だ。
もう冬といっても遜色のない冷気が漂っている。

詩子さんはマフラーを巻いていた。

普通女子高生といえばタータンチェックのマフラーを巻きたがるものだが、詩子さんは訳のわからないドクロ柄のマフラーを巻いていた。

彼女らしくて笑える。

休みの日にこんな朝早く詩子さんと待ち合わせたのはもちろん発売日の月刊GANGを二人で買うためだ。

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