テキストサイズ

僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

詩子さんは大きく深呼吸してから巻末の新人賞結果欄を開いた。

僕も詩子さんに顔を近づけて結果を確認した。


新人賞大賞 該当作なし


奨励賞 デジタル式温州みかん 作詩子画クロ


「しょ、奨励賞っ!!」

僕は思わず叫んでガッツポーズをとりそうになり、止まった。

大賞でなけりゃ詩子さんは納得しない。

「奨励賞って……なによ……」

戸惑いながら詩子さんがようやく口を開いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ