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僕は絵しか描けない

第7章 僕の失恋

少しだけ雑談をするが、コミュニケーション能力最低ランクの僕は話を膨らますことができない。

せっかく妹尾さんが母さんのことや漫画のことをで話を振ってくれても、つまらなすぎる僕の回答で話が途切れてしまう。

「それじゃ、お願いします」

話が途切れたのを契機に妹尾さんが居住まいを直して改まった声を出した。

「あ、こちらこそ」

僕もかしこまった声でお辞儀する。

「で、どうしたらいいの? モデルなんてはじめてだし」

「あ、別に普通に楽に座ってて……動いたって大丈夫だし」

言いながら僕はスケッチブックを手に取る。

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