1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第6章 決行
ペト……。
ペト……。
ペト……。
足音が近づいてくる。
しかし、死を覚悟している香織はその場から動こうとはしなかった。
ザッ――――――
押し入れの襖がゆっくり開かれる。
女は香織を見つめると、包丁を持ったままゆっくりと近づく。
『さよなら……私の人生……』
香織は静かに目を閉じた。
………………。
????????
女は何もしてこない。
けど、顔に息がかかるので、目の前にいるのは間違いない。
香織は恐る恐る目を開けた。
すると女はいきなり大声で、“お前じゃないっ!!!!!!” と言うと、スッと消えていった……。
それと同時に、“ストンッ―――――” と、包丁が香織の足元に落ちた。
香織は緊張の糸が切れ、安心したのか、その場で気絶してしまった……。