1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第7章 ――斎藤 梢 編――
それなのに優香里は、突然梢達の空間に当たり前に入ってきた。
ずっと前からあたかもそこにいたように……。
香織の机に菊の花を置いた前日、いつものカラオケBOXに行くと、沙織が優香里を連れてやってきて、
「これから優香里もうちらの仲間だから♪」
と言ってきた。
突然の出来事に戸惑いを隠せなかったのを覚えている。
しかし千里は全く気にする様子もなく、
「宜しく♪」
と言ったので、梢も合わせた。
もしかしたら自分が『仲間』になった時もこうだったのかもしれない。
友達を増やすのは案外簡単な事なんだと思った。