1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第7章 ――斎藤 梢 編――
梢はキョロキョロと周りを見渡す。
やはり誰もいない様だ。
何処かに隠れたのだろうかと思ったが、その路地は、電信柱さえない狭い所なので、人が隠れるスペース等どこにもない。
それに足音の大きさからすると、かなり至近距離から聞こえてくる。
突然振り返ったら、間違いなくその足音の主を、確認する事ができるだろう。
梢は首を傾げると、“気のせいなんだ” と自分に言い聞かせ、また歩き出した。
………………。
!!!!!!!!!!
ペト……。
ペト……。
『あり得ないっ!!!!』
あんなに誰もいない事を確認したはずなのに、また足音は着いてくる。
梢は流石に怖くなり、走ろうとした。
その時――――