1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第7章 ――斎藤 梢 編――
ピロリロ♪
ピロリロ♪
突然携帯のなる音がした。
梢の体が思わず、“ビクンッ” と反応してしまう。
しかし、今は誰とでもいいから、話をして落ち着きたかった梢は、携帯が切れてしまわないように急いでカバンの中に手を突っ込む。
『お願い……切れないで』
梢は祈るように心の中で呟いた。
しかし、恐怖からなのか、妙に焦ってしまい、中々携帯を見つける事が出来ない。
「なんで!? なんでこんな時に限って見つからないのよっ!?」
苛立ちを抑えられなくなった梢は、突然その場にしゃがみこみ、ガバンを逆さまにすると、中身を全て道路にぶちまけ、携帯を探した。
『あったっ!!!!!!』
ようやく見付けた携帯を急いで拾い上げ、
「もしもしっ!!!!」
と梢は叫んだ。