テキストサイズ

1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第8章 成功



 鉛のように重たくなった身体を引きずるようにして、やっとの事で香織は家に着いた。

 家に入ると、洗い物でもしていたのか、エプロンで濡れた手を拭きながら、何も知らない静江が耳が痛くなるような明るい声で、

「おかえりなさい~久しぶりのお泊まりは楽しかったですか?」

 と言ってきた。

「えぇ♪ とっても楽しかったわ♪ もうすぐで夏休みだし、休みに入ったらまた行く約束もしたの♪」

 香織は精一杯の作り笑いをして、静江に感づかれないように明るく振る舞った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ