
1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第8章 成功
「ハハ……ハハハハハ」
不気味な笑い声を上げながら、香織は家に向かって歩いていた。
『ホントに死んじゃったんだ……』
香織の脳裏に、かくれんぼをした記憶が思いだされる。
ぬいぐるみに髪の毛を入れていた時、こうなる事を心の底から願っていた。
それなのに、実際自分の“呪い”のせいで人が死んでしまったと思うと、やはり少しは罪悪感があった。
『死んだのはやっぱり梢なのかしら……』
夢の中で持った梢の生首の感触が、まだ生々しく手に残っている。
香織は一瞬立ち止まり、自分の手のひらを見つめると、再びフラフラと歩き出した。
