テキストサイズ

1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第9章 思い出



 沙織を追いかけるように、千里も走って教室を出ていく。

 優香里は我関せずといった感じで、ご自慢の爪を眺めて嬉しそうに笑っていた。

 沙織が教室を出ていった事がきっかけになって、その場から動かなかった生徒達も、ようやく次から次へと体育館に移動をし始める。

 気が付くと、教室には香織と優香里の二人だけとなっていた。

 香織が慌てて教室から出ようとしたとき、

「ざまぁみろって思ってるんでしょ?」

 と優香里がにやけながら香織に言った。

 香織はその言葉を聞き、一瞬立ち止まったが、何も返事をする事はなく教室を後にした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ