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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第4章 いじめ


 この日を境に、優香里、沙織、千里、梢の【香織イジメ】は、毎日日課のように約1年間続く事になる。

 もちろん香織に優しく手を差しのべてくれる生徒は誰もいなかった。

 皆も彰と同様、関わると自分もイジメられると思っているのだろう。

 直接イジメをしたりはしないが、明らかに皆香織を避けていた。

 担任もイジメに気付いている様子だったが、自分に責任がくることを恐れ、何も対処はしてくれなかった。

 香織は学校を辞めたいと何度も思ったが、会社のイメージを何より大事にする母親が、許してくれるわけもない。

 もちろん学校を休む事さえも……。

 香織はひたすら耐えるしかなかった。

 イジメがなくなる日を願いながら……。

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