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甘く、弾けて。僕はもう我慢できないから。

第8章 蒼梧の嫉妬。(お正月)

―――――――蒼梧視点―――――――

 ――なんなんだ、あれは。

 俺は、軽く失望してしまった。いや、かなりの大ダメージである。
 なんと、俺の可愛い神谷が、あの汚らわしい裕翔と街でベタベタしているのだ。
 ちぇっ、男同士の癖に、街でキスとかしやがって(いや、俺も男同士の恋愛とかしてるんだけどよ)。
 これは、いくらなんでも酷すぎる。アイスの違う味の食べっことか、俺に見せつけてるのか? 「お前なんか僕の眼中にはないんだよ」みたいな。

 あぁ、これは酷い。折角、正月なのに。やっと、むさ苦しい男の族から離れて、ゆっくりできる日なのに。
 神谷とイチャイチャできないとか、まだ族で活動している方がマシかもしれない。

 そんなことを思いながら、神谷をみていた。俺は、無意識のうちに、かなり長い時間神谷を眺めていたらしい。
 そんな視線に先に気づいたのは――裕翔だった。

 裕翔が、俺の方をみて、いかにも嫌そうに顔を歪めた。俺も、腹が立って睨み返す。
 そして、裕翔の俺を見る視線に気づいた神谷も、俺をみた。神谷の方にも、軽めの睨みを返しておく(流石に堂々と神谷にデレることは、どSとしての心が許さないからな)。
 すると、神谷はすぐに俺から視線を離し、裕翔に抱きついた。

 うん、可愛い。だけどな……それはだめだ!

 俺は、ズカズカと二人に近寄った。
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