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パンプスをはいた女の子

第1章 あなたの事を書きたいです

「なっ…なんで…!?」
「私…私ね、…できちゃったみたい…」
「……」
「妊娠…しちゃった…みたいなの…」

絢香は泣いていた
顔をぐじゃぐじゃにして泣いていた

「カレシと…うっ…ヤったとき…ぐっ…つけてたのに…ぐすっ…しちゃったの…妊娠…ぐっ…」

「絢香……」

私も泣いていた
自然と涙がこぼれてくる

この涙は恋の涙でも、悲し涙でもない

よくわからないけど、泣いていた
ただひたすら

夕方の誰もいない公園に高校三年生の泣きじゃくる声が響く

私、これからひとりなんだ…
改めて感じる


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