テキストサイズ

パンプスをはいた女の子

第3章 初恋は叶わぬ夢

私は見事東京の大学に合格した

けれども、現実はあの時のキスのように甘くない

先輩と私を繋ぐものは何ひとつない

こんな都会で先輩を探すことは不可能に近かった

こうして、20を迎える今、現実の厳しさに慣れ、
先輩、という考えを捨てた

今、私には裕也がいる

そう、先輩よりも大切な人が

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
「…な…はな?」
「んっ?あっ…おはよ」
「おはよ。そろそろ着くよ」
「うん」

私は裕也と手をつないでバスを降りる

たぶん、裕也は結婚を考えてると思う
最近、よくどちらかの実家に行くことがあるのだ
こないだなんか、わざわざ新幹線に乗って私の実家へいった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ