強制恋愛
第15章 *15*守りたいもの
「なにか…あったんですか?」
聞いたら失礼かな…と思ったけど気になって聞いてしまった…
『………俺さ…自分の未来がはっきりわかるんだよね…仕事とか…結婚相手とか…』
あぁ、…玲奈さん…だったっけ
あの美人で年上の彼女
仕事も決まってる…のか
家が自営業でそれを継ぐってことか?
『そういうのどう思う?』
「え、えっと…そう思える相手がいて、いいなと思います」
そう答えると櫻木さんはほほえんだ
『沙紀…ちゃんとは結婚したいなとか思わないの?』
沙紀と結婚⁉︎
考えただけで胸が高鳴る
思わずにやつく口元を抑え俯いた
『…すごくお似合いだと思うよ』
お似合い
俺はその言葉が嬉しくてぱっと顔を上げると、さっきまではほほえんでいたはずの櫻木さんが少し寂しそうな顔をしていた