強制恋愛
第5章 *05*櫻木先輩の本当の彼女
櫻「なんか授業中に沙紀のこと気になって、休み時間にお前のクラスにいったんだよ」
わたしはこくこくと頷く
櫻「そしたらみんなが口を揃えて『沙紀なら屋上か保健室でーす』って、お前授業サボり魔なんだな笑」
「そんなことないです…ただ今日は櫻木先輩のこと…あっ!」
私は口を抑える
櫻「俺のこと?」
「な、なんでもないです」
櫻「俺のこと考えてたんだ? 沙紀、彼氏より俺のこと好きなの?笑」
櫻木先輩はニヤッと笑う
「そ、そんなことないです!今日だって21時に会う約束してるもん!」
櫻木先輩の動きが一瞬止まった気がしたけど、すぐにまたいつもの先輩に戻った
櫻木先輩は椅子からたち向こうのほうに歩いて行ってしまった
…ガチャン
「?」
また櫻木先輩が戻ってきた
「…どうしたんですか?」
櫻「鍵かけたんだよ、この保健室は俺とお前2人だけ、どうする?」
櫻木先輩は自分のネクタイに指をかけてすっとほどいた
ネクタイは床に落ちて、わたしはそのネクタイを見つめていた