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ドンっ────



と大きな音をたてて、


扉が開き、光瑠は身体をびくつかせて、視線を愛花から扉の方に移した。




「────あなたは、

まだそんなことをやっているんですか…」




「っ……！！！」




現れたのは、



信頼していた部下、関根と古畑だった。




「何をしに来たっ…」




光瑠が乱暴に愛花の腕を離すと古畑が愛花の元に寄った。



「ひどい荒れようですね…」



フッと余裕そうな笑みを見せた要に腹が立った光瑠は要に近付き胸ぐらを掴んで拳を振り上げた。



「二度と俺の前に現れるなと言ったはずだっ！！！」



グッと睨んで降り下ろした拳を



要がガシッと掴んだ。




「っ！？」




「───社長、
残念ですが、僕はもう見えています。」


光瑠は目を大きく見開いた。


要は眉一つ動かさずに掴んだ拳を振り切った。



その反動で光瑠は少しよろけたあと、再び要に顔を向ける。



「飲んだくれているあなたと僕が戦ったら、間違いなくあなたは負けますよ。」



挑発するように要が言うと光瑠は物凄い剣幕で要を睨んだ。



「まぁ、もっとも、僕はあなたではないから、
暴力で解決するような真似はしません。
ご安心を。」



そう言って要は崩れた襟元をただした。



「っ…何しに来たっ！」



涼しく言葉を返す要に光瑠は余裕なく叫んだ。


自分が見込んだその瞳が鋭く光瑠を捉える。




「───真希さんのことで…」



ゆっくり口を開いた要のことを古畑と愛花も見つめていた。




今さら何なのか




「……そんな女は知らないっ！！早くそこから去れ！！！」



自慢でもしに来たか。



それとも
まだ俺を責め足りないのか…


そんなことを思いながら、光瑠は要に背を向けた。